「管理職教育・育成のエキスパート」

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  テーマ67 管理職者の一念は岩をも通す       

■強い信念が目標達成に導く

「一念岩をも通す」という言葉があります。
この言葉の由来は、下記のような話です。

中国、前漢時代の将軍の李広という人が、
母を食べた虎を弓で射ったところ
虎ではなくて虎に形の似た岩だった。

ところが、その矢は羽ぶくらのところまで岩を貫通していた。
岩だと分かったあとは、岩に矢がたつことはなかったという話です。

「一念岩をも通す」という言葉のように、
管理職の方は、目標達成のためには、

岩のように堅く大きな障害があったとしても、
情熱と熱意を傾け、必死になって取り組めば

その壁を乗り越え必ず目標を達成させることが
できるとの強い信念で臨むことが重要です。

目標達成は、目標達成のために自ら行うべき仕事に取り組む、
必要な学習をする、担当部署のマネジメントを行い、

部下の動機づけを行う、PDCAを推進するなど
全て管理職者自身の問題となります。

目標達成に情熱と熱意を傾け真剣に取組むと、
上司や部下、同僚、他部門など自分以外のだれかのせいで、
目標が達成できなかったというような言い訳の言葉もなくなります。

言い訳よりも何とか目標を達成するために、
上司や部下、同僚、他部門に協力を依頼する、
協力を取り付けるという行動になるはずです。

■管理職者として仕事に集中する。目標達成に集中する

「努力しても報われないことに対する恐れ」はだれもがもつ感情です。
一方、「努力すること自体が大切」というのも事実かと思います。

「人事を尽くして天命を待つ」という言葉があります。
全力をかけて努力をしたら、その後は静かに天命に任せる。

事の成否は人知を越えたところにあるのだから、
どんな結果になろうとも悔いはないという心境のことです。

管理職者の方は、会社から評価され、
管理職者としての役割を与えてくれていることに自信を持って、

余計なことは考えずに、
自分の気持ちをきちんとコントロールして、

仕事に集中する、目標の達成に集中するという
取組み姿勢を持つことが重要です。

余計なことを思い煩うよりも、
何も考えずに仕事の目標達成に集中することは、
心の健康の為にもよいことです。

■ぶれない座標軸を持ち、強い想いで実践すると得るものも大きい

管理職者として、
自分はこの仕事を行い目標を達成することによって、

どのような成果を獲得したいのか、
何を達成したいのかを意識して強く想うことが必要です。

管理職者として、このようなぶれない座標軸をしっかり持つことが重要です。

そして、部下の方に対してもこの仕事を行うことによる
獲得すべき成果や達成すべきこと、
学ぶべきことを自分の言葉で話すことが重要です。

自分の言葉で話すことにより、
管理職者としての自分の想いがよく伝わるとともに、
自分達の仕事、自分の仕事となります。

ぶれない座標軸をしっかり持ち強い想いを持って仕事を行うと、
万が一、最初に計画したとおりの結果が得られなかったとしても、
仕事を通して身につくことも多くなります。

このような経験の積み重ねが管理職者として、
大きな成長の原動力となります。